(一社)日本木造住宅産業協会は27日、2025年度の自主統計および着工統計の分析結果を発表した。
対象会員(住宅生産事業者)計467社にアンケートを実施し、木造軸組工法での着工実績を国土交通省が実施・公表している「住宅着工統計」と比較・分析している。調査期間は26年5月10日~7月1日。回答社数は374社で、回収率は80.1%。
25年度の会員の住宅着工戸数は8万650戸(前年度比1.5%増)。うち、戸建てが7万1,117戸(同1.7%減)、共同住宅は9,533戸(同33.4%増)と、戸建てが減少する一方で共同住宅が大幅に増加した。戸建てのうち平屋住宅が1万3,516戸(同5.2%増)、3階建て以上が7,512戸(同8.5%増)となった。国の住宅着工統計における木造戸建て戸数の会員シェアは20.5%(同2.0ポイント増)。木住協会員が建設した戸建てのうち平屋住宅が19.0%(同1.2ポイント増)、3階建て以上が10.6%(同1.0ポイント増)だった。
エリア別の構成比をみると、関東と近畿を除き平屋住宅が全国的に増加しており、特に四国で43.1%、九州で35.5%と約4割を占めた。逆に3階建て以上の住宅は関東18.5%、近畿13.1%と2桁になった一方で北海道、東北、北陸、中国、四国では1%に満たなかった。その要因としては、高齢者の建て替え需要があり、階段がない平屋住宅の建設が増えている一方で、関東や近畿などの都心部では、住宅密集地や土地価格高騰などを理由に十分な敷地面積が取れず、階層を増やす住宅が多くなっていると分析した。
また、26年4月から平成28年度省エネ基準が義務化されたことを受け、今回から義務基準よりワンランク上の「断熱等級5以上」の住宅着工戸数の調査項目を追加した。同協会会員における「断熱等級5以上」の戸建て住宅は5万5,617戸(前年度比較はなし)、シェアは78.2%(同)。同様に共同住宅の「断熱等級5以上」着工戸数は5,176戸(同)、シェアは54.3%(同)となった。長期優良住宅等の認定戸数は3万5,487戸(同変動なし)で、同協会会員の戸建て住宅着工のうち49.9%(同0.8ポイント増)。全認定戸数のうち、同協会のシェアは21.7%(同3.8ポイント減)だった。
Nearly ZEHを含むZEH適合住宅は2万3,149戸(同変動なし)、同協会会員の戸建て着工戸数に占める割合は32.6%(同0.6ポイント増)と小幅ながら増加した。太陽光発電搭載住宅は2万6,550戸(同1.0%増)、同協会の戸建て着工戸数に占める割合は37.3%(同1.0ポイント増)だった。
同日に行なった記者説明会で挨拶した同協会専務理事の加藤 永氏は、「会員が建てた住宅のうち、戸建ては約8割、共同住宅でも約5割が断熱等級5以上に対応していることが分かり、予想以上に進んでいるという印象を受けた。今後30年度までに義務化される予定であるため、国からもさまざまな対策が出されているが、このまま対応が進んでいけば30年度のZEH基準義務化もスムーズに移行できるのではないか、協会としてもサポートしていきたい」などと話した。