三井不動産(株)は7日、築50年超の共同住宅を「リファイニング建築」によって新築同等の建物として再生したと発表した。
リファイニング建築は、(株)青木茂建築工房(東京都港区、代表取締役:青木 茂氏)が提唱する老朽化建築物再生手法。同社はこれを活用した「老朽化不動産再生コンサルティングサービス」を手掛けている。
今回再生したのは松岡地所(株)(東京都新宿区、代表取締役:松岡清美氏)が保有する既存共同住宅「長者丸ハイツ」(東京都品川区、総戸数42戸)。東京メトロ「白金台」駅徒歩13分に立地し、敷地面積は約1,032平方メートル。建物は鉄筋コンクリート造4階建ての旧館(1968年竣工)と、鉄筋コンクリート造一部鉄骨鉄筋コンクリート造の新館(74年竣工)で構成。延床面積は2,115平方メートル。
リファイニング建築では既存建物の約80%を補修・補強した上で再利用し、現行法規に適合させながら建物の機能更新と長寿命化を両立。同規模の建て替えと比べて建築費を約30%削減するとともに、CO2排出量も約60%削減している。
再生後は物件名も変更し、「リハイツ長者丸」(総戸数40戸)。旧館では、従来の階段室型住戸を屋内廊下型に変更、住戸へのアクセス性を向上させるとともに、居住者の利便性や防犯性にも配慮した。また、従来は階段室だったスペースを住戸スペースとすることで、空間を有効活用。新館では、ピロティ等を有効活用してセキュリティエリア内に駐輪場や宅配ボックス、ごみ保管庫等の共用施設を新設し、物件の求心力を高めた。
旧館・新館共に建築当時の検査済証が未取得だったが、新たな検査済証も取得。三井不動産グループの商品企画も組み合わせることで、近隣エリアの新築賃貸住宅と同等の賃料設定を可能とするなど、事業性も高めた。