不動産ニュース / 調査・統計データ

2014/9/18

マンション内顔見知りの数と災害時に助けてくれる人の有無に相関関係/サステナブル・コミュニティ研究会

 サステナブル・コミュニティ研究会(代表:三井不動産レジデンシャル(株))は18日、竣工年の異なる首都圏の5棟のマンション住戸1,515戸の居住者を対象に「マンション・コミュニティに関するアンケート調査」を実施、結果を発表した。調査対象マンションは、築1年未満2棟、築5年1棟、築22年1棟、築25年1棟。

 災害時に駆けつけてくれる人がいるかの質問では、築年数1年未満のマンションでは「いない」との回答が約8割に達した。なお「いない」の割合は、築5年マンションで56%、築22年マンションで62%、築25年マンションで66%と、築年数・居住年数の長さとの相関関係は見られなかった。
 なお、「顔と名前が一致する人の数」と「災害時に助けてくれる人」が「いる」と答える割合の関係を分析したところ、「顔と名前が一致する人」が増加すればするほど災害時に助けてくれる人が「いる」と回答した人の割合が高い結果に。

 マンション居住者間の日常の付き合いについて、つきあいの種類と、その相手がいると回答した人の割合について聞いたところ、「すれ違う際に会釈をしあう人」が93%、「顔を合わせると挨拶する人」が87%、「会えば合えば立ち話をする人」が54%が上位となった。
 また5位の「お土産や料理などのおすそ分けをしあう人」(29%)は他のつきあい項目との関係が深く、おすそ分けをしあう人がいると回答した人の約20%が「顔と名前が一致する人」が20人以上いたのに対し、おすそ分けをしあう人がいない人ではわずか2%にとどまった。

 同研究会では、「『顔と名前が一致する人の数』と『災害時に駆けつけてくれる人』の有無の関係分析により、居住者間の日常のつきあいと、災害時の助け合いの関係が明らかにできたことは大きな成果であった。またコミュニティ醸成へ現状評価や目標設定に活用できる指標として、『顔と名前が一致する人の数』や『おすそ分けをする人の有無』等が有効であることが確認された」とコメントしている。 

 なお、同研究会は、有識者や各種外部団体と連携しながら活動している団体で、三井不動産レジデンシャルのほか、三井不動産レジデンシャルサービス(株)、(株)さとゆめ、(株)ステップチェンジが会員として参加している。

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サントスの「動く博物館」と中心街の再活性化【ブラジル】」を更新しました。

ブラジル・サンパウロ州のサントスでは、旧市街地2.8キロをめぐる「動く博物館」が人気となっている。1971年には一度廃止された路面電車を復活して観光路面電車としたものだが、なんと日本から贈られた車両も活躍しているという。