不動産ニュース / 開発・分譲

2010/11/15

東京・吉祥寺で環境配慮型分譲マンションを発売/三菱地所

「パークハウス吉祥寺OIKOS(オイコス)」外観。バルコニーがなく不規則に並んだ「ポツ窓」、左官仕上げ外壁、切妻屋根仕上げなど、およそマンションらしくないデザインが特徴
「パークハウス吉祥寺OIKOS(オイコス)」外観。バルコニーがなく不規則に並んだ「ポツ窓」、左官仕上げ外壁、切妻屋根仕上げなど、およそマンションらしくないデザインが特徴
住戸内部は、コンクリート打ちっぱなし仕上げ。水回りを除き、間仕切りはほぼすべてオプションとし、ユーザーはライフスタイルに合わせた工夫ができる
住戸内部は、コンクリート打ちっぱなし仕上げ。水回りを除き、間仕切りはほぼすべてオプションとし、ユーザーはライフスタイルに合わせた工夫ができる
共用内廊下(エレベーターホール)。階段の踊り場も含め、住民のコミュニケーションの場として床面積に不釣り合いなほど大きく取られている。また、照明はすべてLEDで昼間も照度を落としている
共用内廊下(エレベーターホール)。階段の踊り場も含め、住民のコミュニケーションの場として床面積に不釣り合いなほど大きく取られている。また、照明はすべてLEDで昼間も照度を落としている

 三菱地所(株)は、東京・吉祥寺エリアで開発を進めてきた環境配慮型分譲マンション「パークハウス吉祥寺OIKOS(オイコス)」(東京都武蔵野市、総戸数9戸)を竣工。2011年1月からの販売開始を前に、12日、報道陣に公開した。

 同物件は、JR中央線「三鷹」駅徒歩11分の住宅街に立地する、地上4階建てのマンション。同社と住宅の環境・デザインに関する研究を進めるグループ会社・(株)メックecoライフ(東京都千代田区、取締役社長・平生進一氏)が共同で企画を推進。国土交通省の「住宅・建築物省CO2推進モデル事業」にも認定されるなど、さまざまな省CO2技術を盛り込んだほか、デザイン・機能面からも従来の集合住宅とは一線を画したライフスタイル提案を行なっているのが特徴。

 前田建設工業(株)施工の建物は、ドイツ製の湿式外断熱工法と木製断熱サッシュを採用。床先行二重床工法を活用し、床下空間から住空間全体に冷暖房を行なう同社独自の「床輻射式空調システム」を導入した、また、太陽光発電による共用部電力の削減に加え、戸建て用の太陽熱利用給湯システムを使ったマンション初の戸別給湯により、給湯に係るCO2を約30%削減する。

 外観はバルコニーを廃した切妻風傾斜屋根で、上下階を同じ間取りとせず、窓のほぼすべてを「ポツ窓」とし、外壁は左官仕上げとするなど、集合住宅の概念を覆したユニークな表情とした。住戸内部は充分な断熱性が確保されることからコンクリート打ちっぱなし仕上げとし、水回り以外の間仕切りはほとんどオプションとしているほか、打ちっぱなし仕上げ時の「セパ穴」をそのまま残し、居住者がフック等として活用できるようにした。

 また、バルコニーは水回りに隣接、洗濯・物干し・設備置き場としての機能に特化し、室内干しができるスペースを確保。駐輪場を18台(戸当たり2台)と多く設置する一方、駐車場は設けず、その分建物周辺をウッドデッキと植栽で覆うなどして街並みとの調和を図った。

 これらの工夫により、各住戸の光熱費を年間約10万円ダウンできるほか、マンション全体で年間約13.3トンのCO2削減を見込む。なお、完成売りによりモデルルームを設置しない、パンフレットを作らないなどの工夫で販売時のCO2削減にも努めていく。

 住戸は、専有面積56~72平方メートル(メゾネット住戸4戸)。販売価格は、60平方メートル台で5,000万円台中心とする予定。開発を主導した三菱地所パートナー事業部長の森本一彦氏は「このマンションは、環境配慮の工夫に加え、居住者の価値観の変化に対応したデザイン・機能提案をふんだんに盛り込み、人がまちや環境と共生できる新しいライフスタイルをめざした。環境共生というキーワードは、ユーザーも事業者も注目しており、当マンションへの顧客の声を、次の物件へと反映させていきたい」などと語った。

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