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既存住宅流通活性化のカギは「リノベーション」/リクルート総研が提言

 リクルート住宅総研は19日、「既存住宅流通活性化プロジェクト 既存住宅再考」と題したレポートを発表した。流通量が新築住宅よりはるかに少ない既存住宅の流通を活性化するための方策やシステムを、日米の住宅取得者へのアンケート調査をベースに分析、提言したもの。

 中古物件を検討したにもかかわらず、新築物件を購入したユーザーに「買わなかった理由」を聞いたところ、外観デザインやインテリア、バスルーム、キッチン等の「見た目の悪さ」を指摘する回答が、いずれも20%弱にのぼっていた。また、新築購入層の約60%が中古住宅を見学したことで購入意欲が減退。さらに、70%以上のユーザーが、「構造についての不安」で購入を見送っていた。

 また、日米の中古住宅取得についての特性を比較したところ、日本人は「中古住宅を取得する際、水回りを中心とした見た目を異常なまでに気にする潔癖症的感覚がある」反面、「居住後に機能や美観を維持するためのリフォームはあまり行なわない」等、自己使用についての劣化に寛容なため、流通市場でのミスマッチが起きると分析。米国人は「購入時にインスペクションを実施するなどコンディションを重視」し、「入居後も複数回にわたるリフォームを行なう」ため、住宅の質が維持されるとしている。

 同研究所は、こうした既存住宅の「見た目」「品質不安」を解消するため、「リノベーション」(スケルトン状態まで戻した上で躯体を強化。その機能・性能、デザイン性を現代的な住宅の水準まで引き上げること、と定義)による既存住宅の再生が有望であるとした。

 そのうえで、リノベーション普及に向けての課題として(1)リノベーションの定義と、性能や品質のスタンダードづくり、(2)新築物件と同等の税制優遇、(3)買い取り再販ビジネスにおける不動産取得税の見直し(買い取り時の課税減免)、(4)リフォーム投資が無駄にならない、リノベーション再販価格から逆算した査定方法の推進、などをあげた。


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