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16年のマンション供給は9万2,122戸。首都圏は価格高止まり/東京カンテイ調査

 (株)東京カンテイは31日、「マンション・一戸建て住宅データ白書2016」を公表した。全国の区分所有マンションと戸建て住宅を対象としている。マンションはすべての区分所有形態の住居用建築物、戸建ては土地面積50~300平方メートル、最寄り駅からの所要時間が徒歩30分以内もしくはバス20分以内の木造で、土地建物共に所有権の物件。

 16年1~12月の全国の新築分譲マンション供給量は、9万2,122戸(前年比2.5%増)。三大都市圏は、首都圏が4万9,443戸(同1.7%増)、近畿圏が1万9,519戸(同0.9%増)、中部圏が5,293戸(同7.0%増)となった。
 首都圏では、埼玉県、千葉県、神奈川県で増加し、特に千葉県は19.1%増、神奈川県は40.0%増と大幅に増加したのに対して、東京都は10.3%減と大きく減少した。また、近畿圏においても大阪府が7.3%増加したのに対して、京都府が11.1%減、兵庫県が18.2%減少するなど、地域差が表れた。

 新築一戸建ての分譲戸数は全国で15万1,744戸(同6.2%増)と、マンションの約1.55倍。増加率もマンションよりも高くなっている。三大都市圏では、首都圏が8万3,474戸(同6.2%増)、近畿圏が2万5,242戸(同3.3%増)、中部圏が1万7,821戸(同5.9%増)となった。

 首都圏の新築マンションの1戸当たり平均価格は5,087万円(同1.9%下落)、坪単価は274万2,000円(同0.9%下落)。6年ぶりに坪単価が下落したものの、直近10年で見ると15年と16年が突出して高くなっており、高止まりしている様子がうかがえる。「東京の供給減少と超高額物件が減ったことが要因」(同社)。
 中古マンションの平均価格は3,155万円(同8.4%上昇)、坪単価は174万円(同12.0%上昇)と大きく上昇。ミニバブル期の08年(坪単価156万4,000円)の水準を上回った。

 戸建てについては、新築の1戸当たり平均価格は3,659万円(同3.3%上昇)、中古は2,994万円(同3.5%上昇)。「価格変動の大きいマンションに比べ、一戸建ての平均価格は、大きな変動がなく、極めて安定しているといっていい」(同社)。


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