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「未来投資戦略」が閣議決定

 政府は9日、「未来投資戦略2017‐Society5.0の実現に向けた改革」を閣議決定した。

 先進国に共通する長期的な停滞状況を打破し、さまざまな社会課題を解決するのが目的。第4次産業革命によるイノベーションをあらゆる産業や社会生活に採り入れ、健康寿命の延伸や移動革命の実現、サプライチェーンの次世代化、快適なインフラ・まちづくり、FinTechといった戦略分野に集中投資するべきだとして、その具体的な方策等を示した。

 2020年までに市場規模倍増を目標に掲げた既存住宅流通・リフォーム市場を中心とした住宅市場活性化に向けては、新たに構ずるべき施策として、質の高いストックへの更新を進めながら、良質な既存住宅が適正に評価される仕組みや安心して取引できる市場環境整備などを総合的に進める。所有者情報を活用した空き家利活用の仕組み構築や、財産管理制度の円滑な活用方法のとりまとめを年度中に行なう。また、若年・子育て世帯が安心して空き家などの民間賃貸住宅に入居できるよう、家賃債務保証事業者の登録制度も秋をめどに創設。老朽化マンション再生に向け、敷地売却を活用した団地型マンションの再生の仕組みも年度内に構築する。また、古民家の商業利用や空き家の保育所等への転用に向けた建築規制合理化も行なっていく。

 PPP/PFIの活用拡大については、13~22年度の事業規模を21兆円に拡大。このうち、公共施設等運営権方式を活用したPFI事業については7兆円を目標とする。「PPP/PFI推進アクションプラン(平成29年改訂版)」において掲げられた空港や文教施設、公営住宅については引き続き計画を進めていき、MICE施設などでも取り組みを強化していく。


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