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空家等対策計画、人手不足等で進まない自治体も

 総務省は22日、空き家対策に関する実態調査結果を発表。全国93の自治体の各種取り組みの実施状況を調査した。調査期間は2017年10月から18年1月。

 空家等対策の推進に関する特別措置法(空家特措法)に基づく空き家対策の目的として、ほとんどの自治体が「生命等の公益の保護(防災・衛生)」が主目的であると回答。また18年5月末までに空家等対策計画を策定していた自治体は56にのぼった。一方、同計画を策定していない自治体はその理由については、「空き家対策担当の人員のみでは準備が困難」「管理不全の空き家等に対する対応要請が多く手一杯」など、人員や時間が不足しているとの意見が寄せられたほか、「空き家実態調査の実施に手間取っている」などを挙げた。

 自治体が空家特措法14条に基づく管理不全の空き家に対する状況改善に向けた対応については、88自治体が7,705戸に対し「実施した」と回答した。なおそのほとんどが建設・建築部局が空き家対策を担当している自治体で実施されており、実施戸数の約8割を占めている。

 また行政代執行を実施した9自治体・10件、および略式代執行を実施した30自治体・38件について調査したところ、措置内容は、家屋の除却が41件、家屋の改修が4件、ブロック塀等の除却が4件だった。また代執行実施費用の回収状況については、費用回収済みはわずか5件にとどまった。


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