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「査定マニュアル」にRC造戸建住宅の項目追加

 (公財)不動産流通推進センターは26日、同センターが提供する「Web版 既存住宅価格査定マニュアル」に「RC(鉄筋コンクリート)造戸建住宅」の査定項目を追加した。

 同マニュアルは、宅建業者が「売り主からのヒアリング内容」「目視」「記録書類・証明書類」に基づき、簡単な入力で瞬時に査定価格を算出できるオンラインソフト。住宅地、戸建住宅(木造軸組工法、2×4、木質プレハブ、軽量鉄骨造)、マンションが含まれており、年間2,000円(初年度3,000円)の利用料金ですべての機能を利用できる。査定内容に基づいた売却希望者に提示する「売却価格提案書」を出力する機能も設けている。登録数は約5,700件。

 RC造戸建住宅は、白アリや台風被害が発生しやすい沖縄県で多く建てられているなどの実態を踏まえ、約2年半かけて開発した。

 RC造版では、従来の戸建住宅版と同様、スケルトンとインフィルを分けて部位別に分類し、各部位の価格や耐用年数を求め、それぞれの原価を合計する方法を採用している。ただし、スケルトンの本体部分(基礎・躯体、屋根、外壁)は、木造等よりも耐久度が高いことから、耐用年数を設けず、劣化度に応じて減価補正をする。劣化度は宅建業者の目視によって容易に判別できるように、参考写真やイラストを盛り込んでいる。

 同センター不動産流通センター研究所企画調査部調査課長の富永 剛氏は「今回の追加によって既存住宅価格査定マニュアルは完成形となった。あらゆる不動産に対応していることをウリに登録数1万件を目指したい」と話した。


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