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「グローバルな環境で働く」テーマにシンポジウム

パネルディスカッションの様子

 (一社)日本女性ビジネスネットワーク協会(WBN)は25日、2019年WBNシンポジウム「グローバルな環境で働く」を、銀座ブロッサム(東京都中央区)で開催した。

 同協会は、女性がより快適に仕事に従事し、活躍できる環境を考えることで、ビジネスの場や社会全体のあり方を根本から改善していくことを目的に、16年1月に設立されたもの。

 冒頭、国土交通審議官の栗田卓也氏が挨拶。「人口減少、高齢化が進む中、ここ6年間で女性の就労数は300万人増加、女性の役員数は5年間で2.7倍に増加している。グローバルな人材流入も視野に入れ、今後ますます女性の活躍に期待したい」とエールを送った。また、参議院議員・元国土交通大臣政務官の大野泰正氏は「女性活躍が大きなテーマである昨今だが、日本社会は女性にとって働きやすい部分だけではない。現場で働く皆さんの思いや感覚をどんどん取り入れていきたいと考えている」などと話した。

 シンポジウムでは2名が講演。三浦法律事務所弁護士の金山藍子氏は、「デジタル時代のグローカルな働き方~産官学の仕事の経験から」をテーマに、自身がいくつかの組織で働いてきた経験について話した。「組織形態は異なれど、人が一番大事であることはどこも同じ。コミュニケーションの円滑化はどの組織にとっても大きな課題だと感じた」(金山氏)。
 ステイジアキャピタルホールディングス(株)代表取締役兼CEOの奥村尚樹氏は、「なぜ海外で起業したか~子どもの教育、グローバルな環境で育てる~」をテーマに講演。海外移住教育のメリットについて、「広い視野と柔軟な感性が育まれ、どんな環境においても適応力を発揮できる。また、どんな人間にも分け隔てなくフェアにコミュニケーションがとれることや、多様な価値観を認めることができるのもメリット」とした。

 引き続き、「グローバルな環境で働く~グローバルな視点でものを考える」をテーマにパネルディスカッションを実施。同協会専務理事の三澤剛史氏をモデレーターに、総合不動産会社ハワイ5-0プロパティーズ創設者兼代表取締役会長のDr.キャサリン・カガワ氏、同社法人主任ブローカーの一棟多代氏、金山氏、奥村氏がそれぞれ意見を披露。海外での働き方について「一人ひとりのスタッフを信用し、自立的に意欲を持って働く人だと認めている。こうした考え方が、イノベーションの促進につながるのでは」「(香港・シンガポールでは)キャリア志向が強く、日本とは仕事に取り組む姿勢に少し違いがある」などと述べた。


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