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「賃貸不動産経営管理士」の積極的活用を要望

(一社)賃貸不動産経営管理士協議会を構成する3団体の長が青木局長(左から2番目)に要望書を提出した

 (一社)賃貸不動産経営管理士協議会は20日、国土交通省不動産・建設経済局長の青木由行氏に、「賃貸不動産経営管理士」の積極的活用に係る要望書を提出した。

 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(以下、「新法」)の省令において、「一定の講習を受けた『賃貸不動産経営管理士』」または「宅地建物取引士」が業務管理者となる要件に併記される予定。これに対し、賃貸不動産経営管理士(以下、「管理士」)は、賃貸住宅管理業における実務経験や専門知識等を有する専門家であるため、宅地建物取引士が同等に、法律上円滑かつ適正な業務管理ができるよう配慮を要望した。

 宅地建物取引士が業務管理者となるためには、最低でも2年の実務経験、または同等以上の能力を有すると認められる講習の受講を要件として考慮すべきであると要望。さらに、管理士同等の賃貸住宅管理に関する知識や技術を習得するためには、相応の講習時間(2日間)と効果測定が必要であるとした。一方、すでに一定の知識を有する管理士については、講習時間や内容の軽減、講習自体の免除を申し出た。
 また、新法における宅地建物取引士の取り扱いは、新法の施行により賃貸住宅管理業の実施に支障のある事業者への配慮であり、業務管理者の要件上、おおむね5年の経過措置とすべきであると要望。経過措置後は、将来的には専門知識を有する管理士に統一することが妥当であると求めた。

 同協議会会長の原嶋和利氏((公社)全日本不動産協会理事長)は、「今後策定される省令において、管理士が『国家資格』として位置付けられることになる。業務管理者となるための講習については、カリキュラムの策定から運営まで協力していく」とコメント。青木局長は、「新法の成立においては、管理士資格者数が年々拡大してきたことも大きく、また、業界関係者の理解と支援があり新法成立につながったと認識している」と話した。


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