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収益不残高500億円規模へ/ADWが中計

 (株)ADワークスグループは14日、「第1次中期経営計画」(2021年12月期~23年12月期)に関する説明会を、集合とオンラインのハイブリッド形式で行なった。

 新型コロナウイルスの影響を受け、同社の20年12月期の経常利益は対前期比約4割の大幅減となった。こうした状況に加え、持株会社体制となり決算期が変わったことから、前身の(株)エー・ディー・ワークスによる「第6次中期経営計画」を仕切り直し、グループとして中期計画を策定し直した。

 中期経営計画では、(1)資本効率を高め、超過利潤を生み持続的に向上させる経営を目指す、(2)外部資源を積極活用し、創造性と先進性に富んだ組織力を育む、(3)顧客の対象を拡張し、商品・サービスを広く提供する、という3つの基本方針を定めた。これに対応した重点施策として、バリューチェーンの強化を推進する。収益不動産残高の再拡充にも注力し、「ここ数期における収益不動産残高は230億円前後と横ばい傾向だが、23年12月期末で500億円規模を目指す」(同社代表取締役社長CEO・田中秀夫氏)。

 また、22年中に400億円規模の私募REIT組成を目指す。計画期間中に、20億~40億円規模の開発案件を年に2棟ペースで取り扱うことを視野に、開発事業を推進していく。

 プライム市場への上場も視野に入れていく。田中氏は「現在の株価水準では上場基準に届いていない。中計は上場のための“処方箋”と位置付ける。基準をクリアするためには120億円の流通株式時価総額が必要だが、中計を達成することで十分視野に入る。最終的な目標は350億~400億円の水準。中計達成を通過点とし、新たな成長軌道への転換を図る」と意欲を示した。


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