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皇居の水草を堆肥化し野菜栽培/三菱地所G

資源循環イメージ図

 三菱地所(株)は、サステナビリティ推進活動として行なっている「大地への恩返しプロジェクト」で、都市と地方をつなぐ資源循環の仕組みを構築。その一環で栽培された“サステナブルな野菜”を用いたスープの提供を、25日より一部のロイヤルパークホテルズで開始した。

 同社は、大丸有のまちづくりの中で、皇居の景観、自然、歴史・風格を重要な要素と捉え、環境省らと連携し、皇居外苑濠水の浄化を手掛けてきた。その延長として生物多様性の保全にも力を入れるようになり、2017年より「濠プロジェクト」として取り組みを開始。グループ社員や大手町エリアのワーカーらと共に、濠の中の水草、水生生物の保全に努めている。この活動の中で、夏場を中心に「ヒシ(菱)」という水草が大量発生し、毎年、環境省が除去していることを知り、協力を検討。19年に開始した「大地への恩返しプロジェクト」と連動させ、刈り取ったヒシを堆肥化し、山梨県での野菜の栽培に活用する取り組みを開始した。

 栽培された野菜は買い取った上で、同社本社カフェテリアやロイヤルパークホテルズにおいて食材として活用することで、都市と地方をつなぐ資源循環の仕組みを構築している。今回提供するのは、ヒシを含む堆肥で栽培された玉ねぎを用いたオニオンスープ(1トン・1万2,000食)と、生分解性樹脂の堆肥化プロジェクト(下記)の過程で栽培されたトウモロコシを用いたコーンスープ(5,000本・1万5,000食)。一部ホテルではマルシェでの販売も実施する。

 また、ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツは、8月より運営する一部ホテルの飲食店舗等で使用するストローを三菱ケミカル(株)が開発した生分解性樹脂(土中の微生物により水と二酸化炭素に分解される素材)の製品に切り替え、三菱ケミカルの生分解性樹脂の堆肥化プロジェクトに参加。三菱地所グループは同プロジェクトで栽培された野菜を買い取り、ロイヤルパークホテルズが食材として利用し提供することで、新たな資源循環の仕組みも構築する。

 25日会見した同社サステナビリティ推進部長の槫林(くればやし)康治氏は、「社会課題の解決は当社単独では難しいが、さまざまなパートナーとエコシステムをつくっていくことで、貢献していきたい」などと話した。


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