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ESG情報開示の事例集を作成/ARES

 (一社)不動産証券化協会(ARES)は27日、記者懇談会を開催。JREIT市場の現況について解説すると共に、6月に発刊した「ARES ESG情報開示の事例集」を報道陣に公開した。

 冒頭、挨拶した同協会会長の杉山博孝氏(三菱地所(株)取締役会長)は、市場の現状に触れるとともに、来年設立20周年を迎えることを受け、「協会の理念体系としての“ミッション”、“ビジョン”、“バリュー”を策定の検討を進めている。コロナ禍で社会の変化が加速する中、不動産投資、証券化市場がさらなる成長を遂げ、経済の再生や脱炭素社会の実現に貢献するため、当協会が何を目指すべきかあらためて見直し、その姿を記していきたい」などと述べた。

 今回公開された「ARES ESG情報開示の事例集」は、JREITに特化したESG情報の事例集は初となるもので、不動産投資・証券化市場での事業活動における協会会員社のSDGs推進・ESG経営の支援等を目的に企画。同協会がJREITのESG情報開示に関する調査を(株)日本総合研究所に委託し、その調査結果に基づいて作成した。ESG情報開示を行なう会員社の参考になるとともに、開示情報を利用する側にとっても有益で分かりやすいものを目指している。

 開示事例は「環境」「社会」「ガバナンス」「参考資料」で構成。「環境」「社会」「ガバナンス」については、サステナビリティに関する企業の情報開示のあり方を規定する「GRI(Global Reporting Initiartive)」および各業界に求められる解決すべき社会課題を定義している「SASB(Sustainability Accounting Standards Board)」を考慮して決定した、重視される項目ごとに事例を取り上げ解説。オフィス、住宅、物流施設、商業施設、ホテルなど各アセットタイプに特化した事例を網羅し、事例の選定の考え方を「着目したポイント」として記載した。注目すべき事例については図表も併せて掲載している。海外投資家等に配慮し英語版も作成した。

 同事例集は同協会ホームページよりダウンロードできる。


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