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URのテレワーク施設、徒歩圏外からの利用も

 (独)都市再生機構(UR都市機構)は20日、多摩ニュータウン内、小田急線他「永山」駅前におけるテレワーク施設の利用状況等に関する実証実験の結果を公表した。

 2021年1月20日~9月30日の間、商業施設「グリナード永山」(東京都多摩市)5階(約111平方メートル)にテレワーク施設を開設。15分単位の従量課金制で、ワークデスク6席(99円)、ミーティングエリア2ヵ所(148円)、テレカンソファ1席(99円)を用意した。同施設の利用状況や属性などをアンケート等を基に調査し、都心近郊部の拠点再生の効果等を検証してきた。

 利用者は、施設オープンの9時に利用開始する人が最も多く、次いで午後の早い時間(13~15時)が多かった。平均利用時間は3時間程度、利用費は平均1,200円。属性は20~50歳代と幅広く、男女比は2:1。全体の約8割がテレワークに係る費用を自己負担し、職業は会社員が約8割を占めた。エリアは多摩市在住者が約6割。

 住まいとテレワークの関係性についても調査した。利用者のうち約8割が「自宅」でテレワークをしていると回答した。自宅以外のテレワーク環境に求めることは「集中できる環境」が7割以上を占め、トップだった。利用した理由は、「自宅から近い」(73%)が最も多かった。
 住まいの形態は、約7割が集合住宅で、約2割が戸建住宅。施設までの交通手段は、約半数が「電車」「バス」「自家用車・タクシー」を活用したと回答しており、大都市近郊でも公共交通のある駅周辺拠点は優位性があることが確認できた。

 経済波及効果については、テレワーク利用者が近隣店舗で使った平均金額は買い物が1,083円、飲食が630円だった。


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