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「東京ミッドタウン八重洲」に国内最大級のバスターミナル

開発中の「東京ミッドタウン八重洲」外観

 三井不動産(株)は15日、八重洲二丁目北地区市街地再開発組合の一員として推進する「東京ミッドタウン八重洲」(東京都中央区)を、地下1・2階に位置する国内最大級のバスターミナル開業に合わせて、9月17日に先行オープンすると発表した。グランドオープンは2023年3月の予定。

 東京駅前(八重洲口)で進行している3件の第一種市街地再開発事業の一つ。区域面積約1.5ha、同施設(A-1街区)は、敷地面積1万2,390平方メートル、地上45階地下4階建て、延床面積約28万3,900平方メートル。39~45階は「ブルガリホテル東京」に、7~38階は東京駅周辺で最大級の基準階専有面積約4,000平方メートル(約1,200坪)のオフィスフロア、地下1階~地上3階は商業施設。中央区立城東小学校や子育て支施設(認定こども園)等も設けたミクストユース型のプロジェクトとなる。先行オープンするのは商業施設約60店舗のうち、地下1階の軽飲食店を中心とした13店舗。竣工は22年8月の予定。

 地下1・2階のバスターミナルは、(独)都市再生機構(UR都市機構)と京王電鉄バス(株)が、東京駅前で段階的に整備を進めている「(仮称)八重洲バスターミナル」(第1期エリア)で、同日、正式名称「バスターミナル東京八重洲」を発表した。

 同バスターミナルは、UR都市機構が3件の再開発事業に参画し、各再開発ビルの地下にバスターミナル床を取得して、ターミナル空間を一体的に整備するもの。第1期エリアから第3期エリアまでの3期に分けて整備することで、東京駅周辺の路上等で発着するバス停を集約し、東京駅の交通結節機能強化を図る。全体開業は28年度で、合計面積は約2万1,000平方メートル、乗降20バースを備える国内最大級の高速バスターミナルとなる計画。第1期エリア(約7,000平方メートル)開業時には、1日あたり550便超のバス便が、全体開業時には1,500便超のバス便が発着可能となる。運営は、京王電鉄バスが順次手掛け、最終的には一体的に行なう。

 同日開催した記者説明会で、UR都市機構東日本都市再生本部長の村上卓也氏は、「バスターミナルを異なる事業で一体的に整備するのは初。全体竣工時には新宿の“バスタ”より大きなバスターミナルなり、東京駅周辺で現在路上発着しているバス便を集約し、利用者の利便性向上に大きく寄与できると考えている」などと抱負を述べた。

 三井不動産商業施設本部アーバン事業部長の牛河孝之氏は、「六本木、日比谷に続くミッドタウン第3弾。バスターミナル開業に合わせ、バス利用者の利便施設として地下1階の商業施設13店舗を先行オープンする。当施設の開業を皮切りに、今後東京駅の東側エリアの開発が相次ぐ中で、当社が手掛ける日本橋エリアとよりウォーカブルなまちづくりを面的に広げていけるのではないかと期待している」などと話した。

チケットカウンター設置予定エリア
バス乗降場所・待合ラウンジ(工事中)の様子


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