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カーボンニュートラルで協業/NTTグループ他

 NTTアーバンソリューションズ(株)、(株)NTTファシリティーズ、NTT都市開発(株)、NTTコミュニケーションズ(株)、アズビル(株)、ダイキン工業(株)の6社は20日、カーボンニュートラルの実現に向け、空調制御に関する協業契約を締結した。

 一般的なオフィスビルや商業施設では、エネルギー消費量の約5割を空調が占めている。また、新築ビルにおいては省エネ性能の高い空調設備を導入しているケースが多いものの、既存ビルでは省エネ性能の低い既存の空調設備を運用していることが多い。そこで、社会全体のカーボンニュートラルを実現するために、新築・既存問わずにスムーズに導入できるGXソリューションの確立が急務であるとして、締結に至った。

 具体的には、人流や快適性、エネルギー予測を基にAIが空調運転シナリオを算出。自動制御を行なうGXソリューションを確立させ、NTTグループ所有のビル・施設において実証を重ね、新築・既存ビルに導入しやすい手法を確立する。

 また、NTTグループが保有している新築・既存ビル・施設へのGXソリューションの導入・展開に加え、NTTグループ外の企業が保有している全国の大規模ビル・施設1万棟への導入・展開も行なっていく。なお、都内にある延床面積10万平方メートルを超えるビルでは、オフィスや商業施設などの持つ複合施設であることが多く、GXソリューションを導入することで、エネルギー消費量は約150万~350万kWh/年(電力量換算値)、CO2排出量を約700~1,600t/年ほど削減できると試算している。

 さらにGXソリューションを建築物の省エネ性能に関する認証制度に対応させ、普及・拡大に取り組むことにより、社会全体のカーボンニュートラルの実現に貢献していく考え。

 NTTアーバンソリューションズとNTT都市開発は、自社が保有するアセットにおけるGXソリューションの確立・導入を実施。環境整備等の準備を行なう。また、NTTファシリティーズ、NTT Com、アズビル、ダイキン工業がビル運用技術や空調制御ノウハウの提供によるGXソリューションの確立、展開に向けて研究を進める。

 今後は、さまざまな技術を持つパートナー企業の参画を広く募り、全国の大規模ビル・施設1万棟へのGXソリューションの導入を目指す。日本国内だけでなく、海外のビル・施設への導入し、グローバル展開を目指す考え。また、空調制御分野のみならずエネルギーの可視化といった顧客のGXソリューションに資するさまざまなソリューションを提供することで、カーボンニュートラルに貢献していく。


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