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地所ホーム、新宿で国産材多用した新社屋

新社屋のカフェスペース。商談等での活用を想定し、さまざまなタイプの座席を用意
カフェスペースのドリンクカウンターには構造材として使用する国産材を活用

 三菱地所ホーム(株)は7日、6月20日付で「新宿イーストサイドスクエア」(東京都新宿区)の7階に移転した新社屋を報道陣に公開した。社員にとっての“ベースキャンプ”になることを目指し「TOKYO BASE」と名付けている。

 東京メトロ副都心線・都営大江戸線「東新宿」駅に直結。7階のフロア面積は1,890.28平方メートル。

 イノベーション創発に向け、社員の「感性を開くこと」をテーマに、三菱地所グループでは初となる「ABW(Activity Based Working)」を採用。執務空間、カフェスペース、リチャージスペースで構成した。

 執務空間は、固定席を廃止し、「超集中」「ウェブ会議」「2人作業」といった業務内容に合わせて席を移動できるよう、10タイプの席や空間を用意。カフェスペースは、コミュニケーションの場として、さまざまなタイプの座席を設け、顧客や取引先との商談に活用する。また、執務空間とカフェスペースはガラスウォールで仕切ることで、社員に外部の刺激が加わるようにしている。リチャージスペースは、社員が知識や知見のアップデートを図る場として、雑誌や書籍の設置、人工芝の設置、自然音の再生等でリラックスできる空間に仕上げた。

 また、住宅事業で国産材を多用している同社ならではの取り組みとして、国産材の部材を、テーブル、イス、棚などで積極的に活用。現場で発生する端材で制作したプランターも設置した。さらなる国産材の活用に向けて、社員が林業の課題等を意識し、木の可能性や同社の商品思想に触れる場として、各所に原木を設置したほか、カフェスペースでは苗木の育成を行なっていく。

 フロア全体において、6月発売のオフィスビル向けの空間除菌消臭システム「エアロピュアシリーズ C」(日機装(株))を14台採用した。同社社屋が初弾となる。

 同社代表取締役社長の加藤博文氏は「住宅事業で使用する木材のうち80%を国産材としている当社ならではの居心地の良い空間に仕上げることができた。当社では今、BtoB領域の拡大に力を入れている。当オフィスにおいても反響があれば、オフィスの開発や空間提案等の事業拡大も視野に入れたい」と述べた。


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