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内神田のビルで同社初ZEB Ready/三菱地所

「(仮称)内神田一丁目計画」外観イメージ

 三菱地所(株)は19日、オフィスビル「(仮称)内神田一丁目計画」(東京都千代田区)が、同社の高層テナントオフィスビルでは初めてとなる「ZEB Ready(事務所部分)」の認証を取得したと発表した。9月22日付。同物件を皮切りに、今後同社が開発する新築建物は原則ZEB水準の環境性能を目指す。

 同物件は、敷地面積約5,100平方メートル。地上26階地下3階建て、延床面積約8万5,200平方メートル。事務所(5~25階)、店舗、ビジネス・産業支援施設等で構成する。2025年11月末に竣工する予定。

 夏季の日射負荷軽減に向けメインファサードを北面開口とする採光計画とし、Low-E複層ガラスを採用。高断熱材を使用するなど建物の外皮性能を強化し、建物全体のエネルギー負荷軽減を図る。また、全熱交換器等の高効率機器の採用や、昼光利用制御等のエネルギーの高効率化等、先進的な環境技術を導入。同認証取得を達成した。
 なお同事業により大手町エリアの面的エネルギーを活用した地域冷暖房(DHC)を神田エリアに延伸。周辺のまちづくりの負荷軽減にもつなげる。

 また、木材利用促進として、ビジネス・産業施設にMEC Industry(株)の新木質建材を、オフィスエントランスホールの壁・天井仕上げに木材パネルを利用する。従来は建築資材として利用が難しかった原木丸太端材から製造できる小角材等を接着した幅はぎ板を使用することで、一般製材と比較し原木丸太の歩留まり率を向上し、長期的な炭素の固定化に貢献する。

 採用する省エネルギー施策については同社本社ビルで実験を行ない、エネルギー効率の向上と快適性が両立できることを確認した。今後もこうした実証実験を本社ビルで行ない、新築建物および既存建物においてエネルギー消費性能の向上を図る。


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