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2年以内にオフィス新規賃借予定企業が5割超

 森ビル(株)は31日、「2022年 東京23区オフィスニーズに関する調査」結果を発表した。東京23区に本社が立地する企業で資本金上位の9,804社(同社テナントを除く)を対象に、22年10月1~31日に実施。有効回答社数は1,677社。

 新規賃借の予定がある企業の割合は24%(前年:26%)。うち約12%が面積拡大予定と回答した。新規賃借を予定する時期については、「1年以内」が36%、「2年以内」が18%となり、2年以内に新規賃借を予定する企業の割合が昨年同様5割超を占めた。新規賃借の理由については、「立地の良いビルに移りたい」「賃料の安いビルに移りたい」が29%と同数でトップとなり、「働き方の変化に応じたワークプレイスの変更」(27%)が続いた。また、過去1年間で賃料改定があった企業は12%だった。

 従業員のオフィス出社率については、調査時点の出社率平均は69%、出社率が80%以上と回答した企業の割合は49%となり、前回調査(出社率平均:62%、出社率80%以上の回答割合:36%)から増加。オフィス回帰が進んでいる様子がうかがえる。働き方やワークプレイスに関する制度やオフィス内施設の導入状況で、前回調査から増加している主なものは、「オープンなミーティングスペース」(57%→60%)、「Web会議用スペース」(51%→54%)、「フリーアドレス」(32%→40%)、「集中ブース・作業スペース」(34%→38%)等だった。

 同社営業本部オフィス事業部営業推進部部長の竹田真二氏は、「従業員300人以上の企業にオフィスの存在意義を問うと、『従業員のエンゲージメント向上』『部門を越えた偶発的な出会いやコミュニケーション』『活発な議論やアイデア創出』が上位に挙がり、企業規模が大きくなるほどワークプレイスの充実に対する関心が高いことが分かった。今後のオフィス市況は、多様な働き方に対応したオフィスに引き合いが集中し、対応していないオフィスは賃料を下げざるを得なくなるなど、大規模オフィスを中心に市場の“二極化”がますます進むのではないか」等と語った。


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