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プロロジス、大田区の都市型物流施設を竣工

「プロロジスアーバン東京大田1」
倉庫内は空調を完備する。ラボやスタジオなどオフィスビル同様の使途にも対応

 プロロジスは10日、都市型物流施設「プロロジスアーバン東京大田1」(東京都大田区)の竣工式を開いた。消費地に近接し「ラストワンマイル」の配送拠点ニーズに対応した同シリーズの5棟目。同社の物流倉庫では111棟目となる。

 同施設は、京浜急行本線「京急蒲田」駅徒歩16分、産業道路に面した住商混在地に立地。首都高速「羽田」出入口から約9分と、羽田空港からも近い。同社は2021年11月に土地を取得し、開発を進めていた。敷地面積は約2,000平方メートル、延床面積は約5,000平方メートル。地上4階建て。

 水回り、排気装置の設置を可能とするなど、全フロアをオフィスビルと物流拠点の機能を併せ持つ設計としているのが特長。2~4階はあらかじめ事務所スペースを設置し、倉庫内も空調を完備。倉庫としてだけでなく、ラボやスタジオ、ショールーム等としての使用にも対応する。3・4階には、事務所スペースからアプローチできるルーフバルコニーを設置しており、テナントが自由に利用できる。1階には2~4階共用の荷捌き所を設置した。竣工時点では、電子機器メーカーのifm efector(株)の入居が決定している。

 竣工式で挨拶したプロロジス代表取締役会長兼CEOの山田御酒氏は「当社の物流倉庫は、都心部立地の倉庫を郊外へと移し大型化・効率化するという流れで開発を進めてきたが、eコマースの急速な成長で配送に時間がかかる郊外ではなく、消費地に近い都心部のニーズが高まり、それに対応する施設として開発を進めてきたのがアーバン。今ではグローバルブランドになった。今回の建設地は、当社始まって以来の最高値で取得し、どれだけのニーズがある心配もしていたが、最もおしゃれな施設になったと思う。当社の施設は、災害時の避難場所としての提供など地域との関係を重視している。この施設もバルコニーや屋上を使って何か地域のためにできないかと考えていきたい」などと語った。

物流施設としては異例の「バルコニー」付きで、テナントが自由に利用できる
1階に共用の荷捌き所を設けラストワンマイルの配送作業に対応
「住宅地が近接している施設であり、屋上等を使い地域のために何かできないか考えていく」と語るプロロジス山田会長


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