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積水ハが中計、1stレンジの強化策で共同建築事業

 積水ハウス(株)は10日、2023年1月期決算(連結)と第6次中期経営計画(23~25年度)の説明会を開催。同社代表取締役社長執行役員兼CEOの仲井嘉浩氏が当期業績と次期の戦略について説明した。

 当期(22年2月1日~23年1月31日)は、連結売上高2兆9,288億3,500万円(前期比13.1%増)、営業利益2,614億8,900万円(同13.6%増)、経常利益2,572億7,200万円(同11.8%増)、当期純利益1,845億2,000万円(同19.9%増)と、過去最高の売上高・利益を計上。第5次中期経営計画の最終年度であったが、分譲住宅や都市再開発事業、国際ビジネス等が好調で、中計策定時の計画を上回る業績を達成した。

 主力の戸建住宅事業は、ハード・ソフトを融合した高付加価値提案により、中高級商品・高価格商品の拡販に注力。大空間リビング「ファミリー スイート」による生活提案、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)「グリーンファーストゼロ」や次世代室内環境システム「スマート イクス」に加え、間取り連動スマートホームサービス「PLATFORM HOUSE touch」が好調だった。受注は堅調に推移したものの資材価格高騰等の影響を受け、売上高は3,524億6,300万円(同0.1%減)、営業利益は383億900万円(同9.8%減)。受注高は3,440億4,000万円(同2.6%減)、受注残高は1,754億4,200万円(同4.6%減)となった。
 次期の目標数値は、売上高3兆800億円、営業利益2,650億円、経常利益2,590億円、当期純利益1,930億円。

 第6次中期経営計画では、同事業において価格レンジ別戦略の深化によるブランドの強化を図ることを掲げた。3ブランド(1st・2st・3stレンジ)戦略の深化、CRM戦略の推進、ハード・ソフト・サービスの融合を図る。中でも1st レンジの強化策としてSI事業を打ち出した。地域ビルダーと連携し、スケルトン部分(基礎・躯体)を積水ハウスが、インフィル部分(外装・内装)をパートナー企業が担う共同建築事業を展開する。25年度までに300棟の供給を目指す。

 中計最終年度である25年度には、売上高3兆6,760億円、営業利益3,180億円、経常利益3,110億円、当期純利益2,140億円を目指す。仲井氏は、「SI事業の詳細は7月頃に発表する予定。この事業を進めることで、良質な住宅ストックの創出に寄与したい」と述べた。


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