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仲介好調で最高業績/三井リアル23年3月期

 三井不動産リアルティ(株)は16日、2023年3月期決算(連結)を公表した。

 当期(22年4月1日~23年3月31日)は、営業収益1,829億8,000万円(前期比2.0%増)、営業利益290億1,000万円(同13.2%増)、経常利益286億4,400万円(同13.5%増)。営業収益および営業利益は2期連続の過去最高業績となった。

 不動産仲介事業は、法人仲介では企業の資産処分需要が堅調で、取扱高100億円超の大型案件が複数発生するなど業績に大きく貢献。個人仲介は、取引件数は伸び悩んだ半面、全国平均で取引単価が5%程度上昇し、手数料収入は上昇した。

 同期の仲介実績は、取扱高1兆9,184億1,500万円(同1.4%増)、取扱件数3万9,106件(同5.0%減)となり、売買仲介手数料・賃貸仲介手数料・賃貸管理収益・関連収益等を合算した売上高は2期連続過去最高となる910億4,700万円(同1.0%増)を計上した。期末の店舗数は291店(同増減なし)。

 リパーク(駐車場)事業は、営業収益899億7,000万円(同3.7%増)。駐車場管理台数は25万515台(同991台減)と2期連続で減少した。不採算事業地の閉鎖を進めており、2年間で約2万4,000台減少。稼働率の回復によって増収につながっている。

 同日開催の業界誌記者向け説明会で、同社取締役専務執行役員の正木 条氏は「三大都市圏および地方圏においては、買いの需要が少し鈍化してきた。個人投資家の投資ニーズはまだ強気な上、価格上昇はまだ続いているものの、潮目が変わる兆しを考え、23年度は慎重に事業を見極めなければならない。収益についても、当期を上限として同水準か弱含む可能性も考慮に入れながらコスト対策・シェア拡大対策を講じていく」などと話した。


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