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応急仮設住宅に転用できるトレーラーハウス/ミサワH

「MOVE CORE」外観。右のトレーラーが宿泊事業者向け。左のトレーラーが応急仮設住宅
応急仮設住宅トレーラー「もしも」の内観

 ミサワホーム(株)は24日、居住環境を備えたトレーラーハウス「MOVE CORE」(ムーブコア)」を、9⽉1⽇より全国で発売すると発表した。

 戸建住宅と同等の構造で、優れた居住環境を備えているのが特徴。同社独⾃の⽊質パネル接着⼯法を採用しており、断熱性や遮⾳性をはじめ、耐久性やメンテナンス性にも優れた空間になっている。糊や釘を使わず施⼯できる乾式内装で、⽤途に合わせた内装変更が可能。エクステリアは、設置や取り外しが容易な乾式外構を提案する。
 全⻑約6,140mm×全幅約2,490mm×全⾼約3,780mm。シャワーブース、洗⾯・トイレも装備でき、カフェやワークスペース、グランピング施設として利用できるほか、災害時には応急仮設住宅に転用することが可能。

 同社高井戸本館(東京都杉並区)に、宿泊事業者向けのトレーラー「いつも」(平常時)と応急仮設住宅トレーラー「もしも」(非常時)の2台の実売モデルを展示する。
 カフェやワーケーション施設などに利用できる「いつも」には、収納空間「蔵」を設置し、ベンチ収納、ワークスペース、⼩上がりに2⼈⽤のベッドも備える。災害時に応急仮設住宅として機能する「もしも」には、停電や断⽔などを想定し、公共のインフラに依存せず⽣活できるオフグリッドな技術を搭載。太陽光発電システムや蓄電池、電気⾃動⾞から電力供給できるシステムなどを装備したほか、⽔循環利⽤システムや衛星通信も設置した。

 販売はBtoB、BtoG(行政・国とのビジネス)を中心に展開する計画で、本社直販で行なっていく。1棟当たりの単価は800万~1,000万円(仕様・設備により変更)。

 同社執行役員 商品・技術開発本部長の桜沢雅樹氏は会見で「当社の南極・昭和基地の建物建設の経験を生かして、住宅同等の品質で『いつも』と『もしも』を両立できる新しい空間プラットフォームを開発した。販売した後も、メンテナンスなどで回収して、リフォームを行ない再利用していく。そうしたサステナブルな事業を目指していきたい」などと述べた。

宿泊事業者向けのトレーラーには収納空間「蔵」を設置
シャワーブースも用意している


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