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スマートホームサービス拡販へ常設体感施設

「playground大手町」外観
50種類のIoT機器が配置され、シーンに応じて一括制御できる

 三菱地所(株)は7日、総合スマートホームサービス「HOMETACT(ホームタクト)」の体感施設「playground大手町」(東京都千代田区)を報道陣に公開した。8日オープンとなる。

 「HOMETACT」は、2021年11月にサービス提供を開始した、複数のメーカーのIoT機器を横断的に一括制御するシステム。オリジナルアプリやスマートスピーカーでエアコンやテレビ、照明、カーテンといった複数メーカーの幅広いIoT機器をコントロールできる。同社グループの開発物件(賃貸住宅・注文住宅など)だけでなく、国内のあらゆる住宅へサービスを提供し、スマートホームの普及を目指している。すでに同社の賃貸住宅「ザ・パークハビオ」4物件へ導入しているほか、パートナー企業を通じ、既存住宅等への導入も進めている。

 拡販に向け港区赤坂に自社の常設ショールームを設けているほか、販売提携先のショールーム等でもプレゼンテーションしてきたが、販売提携先や採用検討者が増えてきたため、常設の体感施設を設けることにした。大手町の施設は一般ユーザーが直接来場する場ではなく、同社やパートナー企業が採用検討企業等にサービス説明やデモンストレーションを行なう場として、導入決定後の機器選定や設計検討の場として提供する。

 同社の「大手町ビル」1階に開設。利用希望者が予約すると、予約時間に入口のスマートロックが解除される仕組み。広さは56平方メートル。リビングと寝室を模した空間に、エアコン、テレビ、お掃除ロボット、カーテン、照明、スピーカー、スマートロック、玄関オートロックなど50種類余のIoT機器を設置。スマートフォンのアプリや室内のコントローラーで操作できる。起床時・就寝時・帰宅時などシーンに合わせた設定や、オリジナルの設定に基づいた操作も可能。HOMETACT対応のスマートロックやデバイス、分電盤などの展示も行なう。

 このほか、11月29日にアプリへ実装したホームエネルギーマネジメント(HEMS)機能「HOMETACT Enargy Window」のプレゼンテーションも行なう。同社と資本業務提携しているmuiLab(株)が開発したもの。分電盤等からエネルギー使用量データを収集。あらかじめ設定したエネルギー使用量に対する成果をアニメーションで表現する仕組み。節約度合いに応じて、色の明度を鮮やかにすることで、暮らしとエネルギーの利用状況を直感的に理解できるようにした。

 同日会見した三菱地所住宅業務企画部新事業・DXユニット統括の橘 嘉宏氏は「HOMETACTを実装した住宅では、8割がアプリをアクティブに使用している。さまざまなサービサーと組みながら、さらに利用率を上げていく。今後の課題は商流。不動産会社や工務店等にエンドユーザーと同等のIoTに関する知見を身に付けてもらう必要がある」などと話した。

「HOMETACT Enargy Window」画面。エネルギー使用量が直感的に把握できるように、目標の達成度合いに応じてアニメが変化する


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