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女性塾、国交省不動産業課長の川合紀子氏が講演

セミナーの様子
川合不動産業課長(左)から「元気と勇気をいただいた」と述べた北澤塾長(右)

 不動産業に携わる女性経営者や実務経験者を中心に組織する(一社)不動産女性塾(塾長:北澤商事(株)代表取締役会長・北澤艶子氏)は26日、明治記念館(東京都港区)でセミナーを開催した。

 セミナーでは、国土交通省不動産・建設経済局不動産業課長の川合紀子氏が、自身の経験を振り返り「働き方」について言及。「チームで働くこと、そして先輩方が働きやすい環境づくりのために尽力されたことにより、制度が充実し、労働環境が整備された。地方自治体でも女性の登用が進み、福井県越前市では女性の管理職の割合が55%。40%超の自治体が11、3割超の自治体が67と聞く。女性、女性と気負わなくても、環境が整っていれば数字が伴ってくる」と話した。

 引き続き、空き家の流通について触れ、「不動産事業者が行なう空き家の流通に係る業務では、物件の状況等によって負担が大きくなる場合がある一方で(費用大)、業務負担に対して取引価格が低廉で収益性が低い(収入小)という課題が存在する」と説明。また、成約までの期間における空き家の管理では、媒介報酬と別に受領した金銭「なし」が8割強であることを述べ、「不動産業による空き家業務への参入を促進し、空き家の流通拡大につなげるため、相談対応から管理・利活用・流通に至るまで、官・民で目指すべき方向性を共有し、一体的な取り組みを強化することが必要。現在、空き家業務に係る報酬等についての解釈を明確化するとともに、ルールの検討を推進している」とした。

 セミナー後、北澤塾長は「お話を聞き、元気と勇気をいただいた。初めて女性塾に参加される方も増え、ここでの出会いを大切に人脈を広げていっていただきたい」と述べた。


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