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地所レジ、四谷で敷地売却制度活用しマンション建て替え

 

建て替え前の四谷サンハイツ

 三菱地所レジデンス(株)は26日、マンション「四谷サンハイツ」(東京都新宿区、総戸数138戸)の建て替えにおいて、敷地売却組合設立が認可されたと発表した。

 「四谷サンハイツ」は、1978年竣工の12階建てのマンション。耐震診断で耐震性の不足が判明したが、区分所有者のほとんどが外部に居住し、18平方メートルの狭小住戸が約8割を占めるなど、さまざまな課題があった。耐震改修や通常の権利変換型の建て替えも検討されたが、マンション建替え円滑化法による権利変換型建て替えの場合、再建するマンションの専有面積が原則50平方メートルという要件があり、小さい面積の住戸が多いマンションの建て替えでは区分所有者の負担が大きくなるため、面積要件のない敷地売却制度を活用して建て替えを行なうことにした。

 同社は2018年12月に事業協力者に選定され、以降合意形成を進めるために対面による面談のほか、オンラインによる説明、翻訳資料の準備等をして状況を丁寧に周知。敷地売却の場合、区分所有者の再取得を基本的に想定しないが、一般分譲前の優先取得や区画用途の希望反映など区分所有者の再取得に対する優遇策を講じるなどして合意形成を進めた。

 今後、買受人として同社が敷地を取得し、地上14階建て、住宅124戸、事務所5区画、店舗2区画で構成するコンパクトマンションシリーズ「ザ・パークワンズ」を開発する。

 なお敷地売却制度の活用は、同社では初となる。


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