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推進C、不動産コンサル検討委が中間とりまとめ

 (公財)不動産流通推進センターは23日、「良質な不動産コンサルティングの普及・定着に向けた検討委員会」(座長:中城康彦明海大学大学院不動産学研究科教授研究科長)の中間とりまとめを公表。同日、専門誌記者らを集めて説明会を開いた。

 同検討委は空き家対策や相続対策をはじめ、多様な領域で不動産コンサルティングへの期待が高まる中で、中小不動産事業者らによる良質なコンサルの普及に向けた課題や対応等を検討する目的で設置。2025年6月の初会合以来、5回の会合を開いてきた。中間とりまとめでは、不動産コンサルの普及・定着に向けた課題を整理するとともに、今後目指すべき方向性や望まれる取り組み等について記載している。

 不動産コンサルティングを取り巻く課題については、国土交通省や同センターが行なったアンケート調査をもとに分析。(1)コンサルタントに対する不信感、(2)媒介業務との不明瞭な連続性、(3)コンサル業務を手掛ける負担感、(4)コンサルタントを育成・支援する組織・団体活動の不足の4点を課題として提示した。
 (1)については、消費者にコンサル業務が認知されていないことや、顧客への成果物の十分な提示ができていないことでコンサル報酬を得られず、結果的に不動産コンサル業務を手掛ける事業者が少ないことを指摘。(2)は媒介業務の延長として捉えられている点や他の士業の独占業務との線引きがあいまいな点を、(3)については報酬の目安がないことで業務負担に合った報酬を得にくい点が問題だとしている。

 これらの課題に対して、公認 不動産コンサルティングマスター資格取得の奨励などを通じて「顧客第一主義」を改めて徹底することや、媒介業務との境界を法令・実務の視点で整理していくこと、報酬受領の累計を整理することなどを今後進めていくべきだとしている。説明に当たった同センター教育事業部次長の立川光一氏は「事業者にとっても消費者にとっても不動産コンサルがどのようなものなのか、報酬がどのように発生するのか等『よく分からない』という課題を解決することが重要」などと話した。

 今後については、同センターではリスキリングの強化や各地の不動産コンサル団体の支援を積極化していく。リスキリングに関しては、不動産コンサル業務に必要な実務能力・コミュニケーション能力・提案力を学ぶ新規講座を開設する予定。まずは不動産コンサルの基礎を学ぶ「入門編」、具体的なコンサルティングの入り口として「空き家対応講座」を早々に新設する予定。また、団体支援については、国土交通省と連携して各地の不動産コンサルティング協議会や不動産コンサルティング地域WGをサポートすることを検討していく。情報共有基盤となるサイトの開設や交流機会の創設等も進める計画。

 立川氏は個別性の強い不動産コンサルティングについて、明確な業務定義を設定することや報酬額を決めることは難しいとした上で、「当面は事例収集と分析を行なっていく。それを公表することで、不動産コンサルを手掛ける事業者に業務や報酬の参考としてもらいたい」とした。


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