(一財)日本不動産研究所と三鬼商事(株)で構成するオフィス市場動向研究会は30日、2026年版の東京・大阪・名古屋のオフィス市場動向に関する予測推計の結果概要を発表した。三鬼商事が提供した00~25年の新規供給、成約事例データを利用して供給量を推計し、日本経済研究センターの中期経済予測の標準シナリオを使って空室率・賃料の将来を予測した。
東京ビジネス地区(都心5区)は、24年末時点のオフィス空室率が4.0%まで低下し、賃料も下落から上昇に転じた。25年は大量供給になったが、取り壊しが多く需要増加が継続したため、空室率は2.2%まで低下。賃料は前年を7.9%上昇と上昇幅が拡大した。
新規供給が過去平均よりも少ないことが予測されている26~27年は、空室率の低下が継続し、賃料も5%前後の上昇が継続し27年にはコロナ前の水準を超える見通し。28年以降は大量供給が続くため、空室率は29年の1.8%を底に、30年には2.3%に上昇する見込み。賃料は29年には23年比約28.0%の上昇となるが、その後上昇幅を縮めながら、30年はほぼ横ばいに。
大阪ビジネス地区(主要6地区)は、対象地域外からの大型移転などの需要が増加し、24年末の空室率は4.0%とわずかに低下。賃料もわずかに上昇した。25年も比較的高水準の新規供給があったが、需要の増加が継続して空室率が3.8%に。賃料も前年比5.6%上昇した。26年は新規供給が少なく、空室率は3.0%まで低下し、賃料も5.5%上昇すると予測。27年以降は新規供給の予定がなく、空室率は低下が続き、28年に2.0%まで低下する。賃料は前年比3.0%前後の上昇が続き、直近ボトムの22年比で約20.0%上昇する見込み。
名古屋ビジネス地区(主要4地区)は、需要増加により24年末時点の空室率が4.5%に低下。25年はさらに新規供給が減少して空室率が3.7%に改善。賃料は前年比4.3%に上昇した。26年は約7万坪の大量供給が見込まれるが、リーシング好調で空室率は3.5%とわずかな低下、賃料も前年比1.6%上昇と上昇が継続する。27年以降は新規供給が少ないため、空室率は徐々に低下。28年には2.6%に。賃料も2.0%前後の上昇が続き、28年にはコロナ前の水準を超える。直近ボトムの23年から約11.0%上昇すると予測した。