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東京都心部のAクラスオフィスビル、成約賃料が大幅に上昇/三幸エステート調査

 三幸エステート(株)は30日、(株)ニッセイ基礎研究所と共同開発した成約賃料に基づくオフィスマーケット指標「オフィスレント・インデックス」2015年第2四半期版(4~6月)を発表した。

 東京都心部のAクラスビル(延床面積1万坪以上、基準階床面積300坪以上、築年数15年以内)の賃料は、1坪当たり3万3,392円(前期比7.1%上昇)と大幅に上昇、また4期連続の上昇となった。市況回復の拡大傾向を背景に、新築ビルでは募集条件を強気に維持する姿勢が顕著で、需要を集める築浅ビルでも新規募集賃料や継続賃料を引き上げる動きが本格化している。空室率は、4.8%(同増減なし)で横ばいとなった。

 一方、Bクラスビル(基準階面積200坪以上でAクラスに含まれないビル)は、坪当たりの賃料が1万8,129円(同4.6%下落)と、5年3期ぶりに1万9,000円台にのった前期から再び1万8,000円台に低下した。空室率は3.6%(同0.1ポイント下降)と2期連続で改善した。

 また、賃料を前年同期と比較すると、Aクラスビルは17.2%上昇、Bクラスビルは13.8%とそれぞれ大幅に上昇。Aクラスは13期連続のプラス。変動率はどちらも低下傾向で、賃料下落サイクル入りの目安となるマイナス局面入りも目前だったが、今期の上昇により下落サイクル入りが先延ばしとなったと見られる。


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