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M管理スタッフ、高齢化と不足が深刻に

 (一社)マンション管理業協会は15日、「現場従業員の雇用の実態に関する調査」の結果を発表した。

 居住者の高齢化や建物の老朽化への対応に加え、現場従業員(管理員・清掃員等)の高齢化や採用難等の課題が考えられるマンション管理業界の実態を明らかにするため初めて調査したもの。
 調査期間は2017年8月31日~18年10月13日。同協会会員363社・管理受託組合9万5,073組合中、161社・7万3,632組合から回答を得た。

 現場従業員の構成比をみると、現場従業員6万7,635人中、59%にあたる4万93人が65歳以上だった。
 職種別過不足状況をみると、通勤管理員(週30時間未満)は60.4%、通勤管理員(週30時間以上)は53.5%、清掃員(週30時間未満)は52.4%と、3つの職種で不足率が過半数を超えた。
 最も不足率が高い通勤管理員(週30時間未満)の過不足状況を管理戸数別にまとめると、管理戸数10万戸以上の会社は9.1%が「適当と感じている」、91%が「不足と感じている」。10万戸未満の会社は16.7%が「適当」、81.3%が「不足」。1万戸未満の会社は45.2%が「適当」、38.2%が「不足」と回答。管理規模の大きい会社ほど、管理員の不足を感じていることが分かった。
 不足の理由では、「給与や時給単価が低いため」が67.9%と最多。「就職売り手市場であるため」が66.1%、「60歳定年引上げの影響で、同年代の人材確保が難しくなっている」が62.1%と続いた。

 また、人材確保に向けた対応については、「募集媒体・回数を増やす」が78.0%と最も多く、次いで「給与や時給単価の見直し」(67.0%)、「定年・契約期間の延長」(50.5%)。


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