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都心Aクラスビル賃料、リーマン後最高値を更新

 三幸エステート(株)は31日、(株)ニッセイ基礎研究所と共同開発した成約賃料に基づくオフィスマーケット指標「オフィスレント・インデックス」2018年第3四半期(7~9月)版を発表した。

 東京都心部のAクラスビル(延床面積1万坪以上、基準階床面積300坪以上、築年数15年以内)の賃料は、1坪当たり3万9,003円(前期比2,051円増)。リーマンショック後の最高値を2期連続で更新した。空室率が1%台前半に低下したことでマーケットには品薄感が一段と広がっており、前期比で1坪当たり2,000円前後の大幅な上昇を2期連続で記録している。空室率は1.3%(同0.1ポイント上昇)と、6期ぶりに上昇したが、需要の拡大傾向自体に変化はなし。築浅ビルに加え、建築中ビルにも強い引き合いが集まっている。

 Bクラスビル(基準階面積200坪以上でAクラスに含まれないビル)は、1坪当たり賃料が2万1,387円(同655円増)と、3期連続の上昇。17年第3四半期に記録した直近のピークを再び更新している。空室率は0.8%(同0.1ポイント低下)と8期連続の低下。統計開始(00年第1四半期)以来となる最低値を、4期連続で更新した。需要の強さに変わりはないが、低下ペースは鈍化しており、空室率の低下余地が乏しくなりつつあることを示した。

 Cクラスビル(基準階面積100坪以上で200坪未満、築年数制限なし)は、1坪当たり賃料が1万6,782円(同863円増)と再びの上昇。空室率は0.9%(同0.2ポイント低下)と、統計開始以来の最低値を2期連続で更新、初めて1%を下回った。10年第3四半期の10.7%をピークとする長期低下傾向が続いており、需給バランスは一段と引き締まっている。


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