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20年の業界天気図、不動産業堅調の見通し

 (株)帝国データバンク(TDB)は10日、100業界197分野の2020年度の見通しをまとめた、「業界天気図」動向調査の結果を発表した。

 企業業績や統計データ、業界ニュースから、各業界・分野の展望を総合的に判断し、7段階の天気図で表現するもの。

 最も良い「快晴」は1分野、「晴れ」は21分野、「薄日」は53分野、「曇り」は71分野、「小雨」は30分野、「雨」は18分野、「雷雨」は3分野。前年度より改善したのは11分野、悪化したのが16分野となり、リーマン・ショック以来初めて、2年連続で悪化が改善を上回った。

 唯一の「快晴」は、前年に引き続き「ホテル・旅館業界」。東京オリンピック効果での増収を見込むが、競争は激化すると予想。新型コロナウイルスの影響も懸念されるとした。

 不動産業界は、「不動産賃貸(住宅系賃貸除く)」は晴れを維持。東京都心の好調な賃貸オフィスが継続し、各社の業績をけん引するとした。住宅関係は、消費税引き上げに伴う駆け込み需要の反動減も限定的と見られ、業績は堅調に推移すると予測されるも、「戸建て」「マンション」ともに曇り判定だった。

 天気図の改善・悪化を指数化したTDB業況インデックスは、20年度予測は48.7%(19年8月比0.6ポイント上昇)と予想。ただし、製造業はDIが40.3となり、全業界を8.4ポイント下回る見通し。東日本大震災直後の11年度(51.2)をも下回り、リーマン・ショック級の業況悪化も予測される。


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