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都心Aクラスビル、賃料が再び低下

 三幸エステート(株)は30日、(株)ニッセイ基礎研究所と共同開発した成約賃料に基づくオフィスマーケット指標「オフィスレント・インデックス」(2020年第3四半期〈20年7~9月〉版)を公表した。

 東京都心部のAクラスビル(延床面積1万坪以上、基準階床面積300坪以上、築年数15年以内)の坪当たり賃料は、3万8,048円(前期比823円下落)となり、再び低下に転じた。賃料水準を見直す動きは限られるが、一部では新規募集物件だけでなく、募集中の物件でも賃料引き下げの動きが出始めている。空室率は0.6%(同変化なし)と横ばい。5期連続で00年第1四半期の統計開始以来となる最低値となっている。

 Bクラスビル(基準階面積200坪以上でAクラスに含まれないビル)は、坪当たり賃料は2万1,393円(同490円下落)と、4期連続で下落した。坪当たり2万2,000円前後で天井感が広がっていた賃料は、低下傾向が鮮明となった。空室率は0.8%(同0.1ポイント上昇)と2期連続の上昇となった。

 Cクラスビル(基準階面積100坪以上で200坪未満、築年数制限なし)は、坪当たり賃料が1万8,173円(同1,128円下落)と、大幅な下落となった。上昇を続けていたCクラスビル賃料も低下傾向に移行する動きがみられる。空室率は1.9%(同0.8ポイント上昇)と、2期連続の上昇となった。


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