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住宅事業は増益/ナイス21年3月期

 ナイス(株)は12日、2021年3月期決算(連結)を発表した。

 当期(20年4月1日~21年3月31日)は、売上高2,140億6,900万円(前期比14.9%減)、営業利益44億9,300万円(同273.5%増)、経常利益39億4,200万円(前期:経常利益3億5,700万円)。特別損失として事業構造改善費用や海外資産の減損損失の計上等があり、当期純利益は20億1,700万円(同:当期純損失37億8,700万円)となった。

 主力の建築資材事業は、コロナ禍に伴い新設住宅着工戸数が前期比8.1%減となったこと等が影響し、売上高は1,561億9,000万円(前期比9.1%減)。一方、マーケットの変化に伴いホームセンター向けの売り上げが伸長したこと等で収益性は改善し、営業利益は31億4,400万円(同6.4%増)となった。

 住宅事業は、戸建住宅の計上戸数が前期比205戸減少したことなどで、売上高は480億1,000万円(同32.0%減)。一方、感染症拡大防止の観点を踏まえた販売キャンペーンをはじめとする営業活動の見直しを図った結果、営業利益は22億100万円(前期:営業損失6億2,500万円)となった。

 次期は、売上高2,050億円、営業利益32億円、経常利益26億円、当期純利益18億円を見込む。

 また、21年度~23年度を計画年度とする「中期経営計画」を策定。創立70周年を迎え、経済価値のみならず、SDGsやESG経営を通じて社会価値・環境価値を重視し、さまざまな社会課題解決の一翼を担うことで企業価値の持続的な向上を目指していく。重点施策として、建築資材事業においては、持続可能社会・健康増進社会の実現を目指し、全国規模の木材サプライチェーンを活用して国産材をはじめとする木材の利用促進、および利益確保などを図っていく。住宅事業においては、ストックビジネスへの転換など事業ポートフォリオの最適化を進めることで、良質な住宅ストックの形成と持続的な成長につながる収益基盤の構築を図る考え。
 最終年度の目標値(24年3月期)は、売上高2,300億円、営業利益50億円、経常利益45億円、当期純利益35億円とした。


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