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八重洲の大規模ビルに3種のロボット/三井不

デリバリーロボットが自律走行で運搬する様子(実証実験が行なわれている日本橋室町三井タワーでの様子)

 三井不動産(株)は22日、2022年8月に竣工予定の「東京ミッドタウン 八重洲」(東京都中央区)へ導入する各種ロボット・サービスを報道陣に公開した。

 最先端技術を生かしたDX推進を目的に、デリバリーロボット、清掃ロボット、運搬ロボットの3種のロボット導入を決定した。

 デリバリーロボットの導入は、フードデリバリーサービス利用者の利便性向上が目的。ビルセキュリティの観点から、デリバリー配達員はオフィスロビーまでしか入館できず、ワーカーは購入商品の受け渡しをオフィスロビー等で行なう必要があったが、ロボット導入後は、配達員はオフィスロビーでロボットに品物を格納。ロボットが自立走行でエレベーターに乗り、指定された階へ移動し、ワーカーに品物を届ける。外からのデリバリーのほか、「東京ミッドタウン 八重洲」内の飲食店のものも届ける。

 清掃ロボットは、労働力不足への対応という視点から導入するもの。これまではロボットの移動において人がエレベーターに同乗する必要があったが、今般導入するロボットは、エレベーターを自分で呼んで乗降できる機能を持つため、確実な省人化につながる。

 運搬ロボットは、前を歩く使用者の後ろを追従して荷物を運ぶもので、100kgほどまで荷物の積載が可能。誰でも容易に運ぶことができるようになる。より多様な人材の就業につなげられるという。当初はごみ収集とリネン類の補給に活用する計画。

 「東京ミッドタウン 八重洲」では、「リアルエステート・アズ・ア・サービス」を実現する取り組みを実施しており、オフィスフロアでは、顔認証によるオフィス入退館システムの導入や専有部入口の自動ドア化などを進め、ハンズフリーでの執務室入室を可能にする。こうした取り組みはこれまで困難とされていたロボットの垂直・水平移動の実現にもつながっており、今後も、ロボットフレンドリーなオフィスビルを目指し取り組みを進める考え。

 9月にはバスターミナルと商業施設等が先行オープンする。グランドオープンは23年3月の予定。概要については、過去のニュースを参照。

清掃ロボットの清掃の様子。長距離レーザーセンサーを搭載しており、エントランスホールなどの大空間にも対応する
運搬ロボット。使用者を追従して運搬する


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