スターツ(株)は15日、東京都江戸川区内において2棟の免震構造賃貸マンションを着工すると発表した。免震構造の賃貸マンションは業界でも珍しく、特に軟弱地盤地域である江戸川区では初めての取り組みとなる。
今回建設するのは、江戸川区葛西で7月に着工する13階建ての物件(2003年9月竣工予定)と、同区松島で8月に着工する11階建ての物件(2003年11月竣工予定)の2物件。同社では、これまで同区内に免震構造の賃貸マンションがなかった理由として、軟弱地盤ゆえに賃貸マンションを事業提案するにはコストがかかりすぎる、また技術的に困難であったなどの理由をあげているが、同社は基礎にかかるコスト軽減、液状化対策に効果のある基礎形状と杭を採用、また、軟弱地盤でも効果的な免震性能を発揮するよう3種類の免震装置を組み合わせることで、コスト面、技術的課題をクリアし、今回の2物件着工の発表となった。
なお、同社では、10階建て程度の賃貸マンションであれば、従来の鉄骨鉄筋コンクリート造とほぼ同額で建設可能としており、今後、免震構造の賃貸マンションをシリーズ商品化していく方針。