ミサワホーム(株)は29日、同日開催の取締役会において、2003年8月を目処に持株会社制に移行し、持株会社傘下でグループ企業の再編を行なうことを決定したと発表。
同社では、6月下旬に開催予定の定時株主総会での承認を前提に、8月を目処に純粋持株会社を設立する。ちなみに、同社は完全子会社として持株会社の傘下に入ることを検討している。なお、持株会社の設立方式および商号、資本金などについては現在のところ未定。
また、生産系子会社の合併も決議。木質系部材の生産子会社(株)ミサワテクノとセラミック系部材の生産子会社のミサワセラミックス(株)を2003年3月1日付けで合併させる。存続会社は(株)ミサワテクノで、商号、本店所在地、代表者についても現ミサワテクノを承継する。
さらに併せて、プレハブ住宅需要の過半を占める3大都市圏の直系ディーラーを8月を目処に100%子会社化することで、同日同社と各社間で「株式交換に関する覚書」を締結したと発表。子会社となるのは、東京ミサワホーム(株)(東京都新宿区、社長:坂本宣宏氏)、ミサワ東洋(株)(東京都板橋区、社長:山口勝也氏)、ミサワホーム東海(株)(名古屋市千種区、社長:多羅尾洋氏)の3社で、各社とも株式交換後は上場を廃止する予定。これは営業力強化、情報・物流の効率化を目的に行なうもので、その他の首都圏、近畿圏の非上場系ディーラーについても今後子会社化を進める考え。首都圏については、広域ディーラー1~2社に統合することで重複する業務を整理することも検討している。
今回発表の事業再編の効果について同社は、2006年3月期に直接原価で約100億円、間接原価で約80億円のコスト削減をめざすとしている。なお、2002年3月末時点で9,804名の連結人員を2006年3月期には8,000名体制に、2002年3月末時点で16名の本社取締役についても持株会社と合わせ半数程度に削減する。また、本社人員についてもいっそうの人員削減を図り、2006年3月期には750名体制をめざす。
一方で、営業人員については3大都市圏を中心に大幅な増強を図る考えで、具体的には2006年3月期までに住宅販売営業人員約150名、リフォーム営業人員約350名の増員を予定している。