東京建物(株)は24日、福岡の老舗百貨店岩田屋グループより、2003年2月にSPCを活用して一括購入した20物件のうちのひとつである商業施設「西新エルモール」(福岡市早良区)を、「西新エルモール プラリバ」(以下「プラリバ」)と改称し、25日に新生オープンすると発表した。
同社が組成するSPCが岩田屋グループより取得した20物件は、賃貸店舗、物流センター跡、駐車場など種類の異なる20物件で、必要な資金をノンリコースローンおよび匿名組合出資により調達。同社では、これらのポートフォリオについて、長年の開発ノウハウや資産運用ノウハウなどを活用し、「総合的な不動産再生事業」を図っていくとしており、今般リニューアルを迎える「プラリバ」はその第1号案件となる。
「プラリバ」は、1981年5月竣工の区分所有者40名からなる再開発ビル。同社が、SPCからAM(アセットマネジメント)業務、PM(プロパティマネジメント)業務を受託し、賃貸借契約事務のほか、テナントリーシング、リニューアル工事を、岩田屋閉店後の2月15日から4月24日にかけて実施。「三世代が気軽に楽しめる素敵生活創造館」をコンセプトに、旧「西新岩田屋」のメインターゲットである「ミセス」を中心としながら「ニューファミリー」や「学生」を含めた幅広い層が来店できる施設運営を展開していく。なお新規テナントは「ユニクロ」「ボナジョルナータ」など59店舗。これら新店舗と既存店35店を合わせ、同エリアの「新しい核」となる商業施設をめざし、年間売上100億円、年間来館客数500万人を見込むとしている。