(株)リクルートコスモスは7日、「コンバージョン事業」を本格的に展開していくとの方針を発表した。同社はすでに本年7月、拡大傾向にある市場ニーズに対応するため、アセットマネジメント事業部内に専門部署としてコンバージョン事業推進部を新設している。
コンバージョン事業では、ストックの有効活用や低コスト、工期短縮といったメリットがある一方で、物件選定・評価や設計施工技術での法規制への対応が課題となっている。同社では、専門的ノウハウの蓄積を行なうとともに、分譲マンション管理部門などの他部門やグループ各社の専門機能との連携を強化し、高品質で高付加価値な物件の提供から賃貸運営・建物管理までのトータルなサービス拡充をめざすとしている。
これまでの実績としては、2002年、03年に松戸市と横浜市で社宅利用されてきた中古マンションをリノベーション後分譲、短期完売している。また、最近では築13年の集合住宅のリノベーションを行ない、04年9月に竣工している。名称は「フォレシティ目白(東京都豊島区)」で、民間企業がSOHO住宅として賃貸運営していた物件を03年12月に取得、共用部補修工事、宅配ロッカーなどの設備新設工事、住戸専有部の内装工事を行ない、不動産投資法人に一括売却。賃貸運営・建物管理を同社および同社グループで受注することとなった。
同社では、これらの実績を踏まえて、コンバージョン事業において、初年度2棟、売上高20億円程度、当面は年間3、4棟、30~40億円程度を目標としている。なお、事業内容としては、オフィスビルから住宅への用途転用のほか、介護施設なども視野に入れていく方針。