不動産ニュース / ハウジング

2004/10/29

積水ハウス、シャーウッド住宅の免震実大実験を公開

実験は、多数のマスコミ関係者が見守る中行なわれた
実験は、多数のマスコミ関係者が見守る中行なわれた
加振時の建物内の様子。吊り下がっている照明器具は揺れているが、家具などは転倒していない
加振時の建物内の様子。吊り下がっている照明器具は揺れているが、家具などは転倒していない

 積水ハウス(株)は29日、シャーウッド(木造軸組)住宅の免震実大実験をマスコミ向けに公開した。同社では昨年、鉄骨2階建住宅「セキスイハウスB」において同様の実験を実施しているが、木造住宅での実験は初。

 同社の免震住宅は、「基礎の上に免震層を設け、その免震層の上に建物がのる」二重構造。地震の揺れを建物に伝えない「免震支承」と、建物が大きく動くのを抑える「免震オイルダンパー」の組み合わせにより、震度7の揺れを1/10以下に低減することができる。

 鹿島建設(株)の「鹿島技術研究所(西調布研究所)」(東京都調布市)で行なわれた実験では、振動台の上に2階建てのモデルハウス(「エム・シャントア」)を設置。実際の地震波(最大速度90カイン)で加振することにより阪神・淡路大震災(震度7クラス)の揺れを再現し、免震住宅の振動に対する効果を測定した。

 実験の結果、加振された住宅は、揺れそのものは感じるものの、家具はもちろんテーブルの上の花びんや本棚の中の本なども倒れることなく、加振前とほとんど変わらない状態を維持。また、ベランダに吊された鉢植えなども落下することはなかった。

 同社では、今回の公開実験にあたり、「数ヵ月前から計画してきていた実験だが、図らずも大きな災害の時期と重なってしまった。計画延期も考えたが、免震住宅の技術は社会的意義が高いことであると判断し、予定どおり実施することにした」(常務取締役・和田氏)とコメント。
 今年8月に発表した「住宅防災宣言」の一環として、今後も積極的に取り組んでいく方針。

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