トヨタ自動車(株)およびトヨタホーム(株)は2日、愛知県愛知郡長久手町のトヨタ博物館向かいに、約10年後の近未来の生活を提案した実験住宅「トヨタ夢の住宅 PAPI」を完成したと発表した。「愛・地球博」の開催に合わせ、2005年3月25日より一般に公開する。
「PAPI」は、事業理念である「日本のすまいを本気でよくしたい」を実現すべくユーザー視点に立った「真に住みやすい全体最適の住まい」の開発が必要と考える同社と、ユビキタスネットワークを提唱する東京大学情報学環・坂村健教授の考えとが一致したことにより発足したプロジェクトの集大成となるもの。
「豊かさ2倍に、環境負荷半減」の実現をめざし、ITや環境、防犯・防災、健康等さまざまな分野の最先端技術を未来の生活シーンに合わせて実装。家中に配置したセンサーが住まいと人の状況を認識し、「ユビキタスネットワーク」により空調や照明などを自動最適制御することで、環境と快適性の両立を図っている。
さらに、耐震性能を持つユニット構造に加え、停電時におけるハイブリッドカーからの非常用電源供給、断水時に貯水槽としても使える室内プールの設置などにより、防災にも配慮した。
外観はガラスとアルミを仕様したシンプルなデザインで、鉄骨ユニット+一部重量鉄骨・ステンレス造、2階建て。敷地面積は3,500平方メートル、延床面積は633平方メートル。
食堂、リビングキッチン、子供部屋等の主な居室を2階に配置、1階にはホームシアターや茶室、インナーガレージなどを設けた。
なお一般公開は2005年3月25日~9月25日まで。少人数ツアー方式での案内のため、Webサイト上からの事前予約が必要となる。申込受付は2005年1月12日から。