不動産ニュース / 団体・グループ

2005/11/21

消費者の不安解消へ調査要請/不動協、「構造計算偽造問題」で

 (社)不動産協会は21日の理事会終了後会見を開き、現在問題となっている姉歯建築設計事務所による構造計算書偽造問題について、国土交通省および特定行政庁の今後の対応に全面的に協力する一方、会員各社に対し、消費者の不安を解消するために、自社が供給した物件が事件と関係がないか調査を行なうよう協力を求めていくことを明らかにした。

 会見で岩沙理事長は、「非常に驚いている。『耐震』というのは、住まいの安全に関する最も重要な部分であり、それに関するデータを偽造し、消費者の生活基盤を損なわせるということは言語道断であると同時に、通常では考えられない、まさに『想定外』の思いがある。現在、国土交通省が、社会資本整備審議会建築分科会に専門部会を設置し、今後の対応を検討しているが、その推移を見守りたい」とし、協会として国交省や特定行政庁の対策に全面的に協力する意向を明らかにした。
 そのうえで「通常では考えられない不祥事ではあるが、この一件で国民の多くがマンションの安全性やディベロッパーに対する信頼性に疑問を感じており、重大な関心を持って推移を見守っている。会員会社には、こうした消費者の不安を解消するため、自社が供給した物件を調査するよう、文章や口頭でお願いしていくことになる」とした。

 一方、今回の問題の責任所在や、不動産業界がゼネコンに対してコスト下げ圧力をかけたのでは、などと報道された点については「責任の所在については、今後明らかになってくるだろうが、関係する人達がそれぞれ責任を持って業務にあたっていれば起きる問題ではない。売主の業者はお気の毒だが、至急問題を解決する責任があるし、賠償金等の経済的資力に限界があれば、社会的ケアも必要だろう。
 これからのビジネスは、WINWINの関係が基本。ディベロッパーがコスト下げ圧力をかけ、自分だけがいい思いをするなどということは絶対ない。受注するゼネコンはビジネスとして企業努力が求められるし、ディベロッパーもさまざまなコスト吸収策や満足度の高い商品企画を価格に反映させるといった努力をしている」などと語った。

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