ナイス(株)は27日、パートナーシップ提携している工務店関係者などを対象にした「新春経済講演会」を開催。平田恒一郎社長が、今年の住宅・不動産業界の見通しや戦略などを語った。
平田社長は「今年は景気が良くなるだろう、という楽観論に支配されつつあるが、逆に何が起こるか分からないから、浮かれすぎはいけない」としたうえで「景気回復のなかで、団塊層の建て替えニーズが顕在化、定着するかどうか。こうした建て替えの潜在需要をわれわれがどうやって創造するかが重要。そのためには、われわれが“住まいの構造改革”として訴えてきた耐震補強、あるいは旧耐震住宅の建て替え需要をいかにして取り込んでいくかがカギになる」とし、ナイス本体、販売店、工務店が一体となって「地震に強い住まいづくり」で差別化していくよう訴えた。
なお、ナイスは昨春より、全てのマンションを建築基準法で求められる耐震強度の1.25倍とした「強耐震構造」または免震構造採用とすることを決定。さらに今年からは、災害発生後のライフラインにも配慮した「対震」マンションの積極供給を行なっていく。一戸建て住宅でも、接合金物+集成材による「パワービルド工法」を全戸採用としており、こうした「耐震」ノウハウを、全面的に打ち出していく。