SE構法住宅を全国の登録施工店を通じて供給している(株)エヌ・シー・エヌはこのほど、SE構法用の新部材として「SE-GO(エスイー・ジーオー)フレーム」を採用、7月3日から供給を開始すると発表した。
同部材は、開発者である、構造家・中田捷夫氏と独占契約を締結したことで、SE構法住宅での使用が可能になったもの。
内部に金属製のハンガーとドリフトピンを埋め込み、無収縮モルタル、またはエポキシ樹脂で一体化させることで、構造用集成材の基本性能を強化。壁倍率が在来工法の耐力壁に比較して3倍以上(対SE耐力壁比2倍以上)、引張耐力が同6.5倍以上(同2倍以上)の性能を有する。
同社が提唱するスケルトン&インフィル住宅を実現するには間口の広い大空間が有効となるが、確保できる間口が在来工法では3.6m以下、SE構法では6.0m以下であるのに対し、「SE-GOフレーム」を使用したSE構法では8.0m以下を確保。これにより、間仕切りをなくしたワンフロア・ワンルーム、大断面による十分な採光、乗用車3台を横に並べることができるビルトインガレージなど、在来工法ではできない空間デザイン、機能性を実現することが可能となる。
また、加工・組み立ての一切を専門工場で行ない、SE構法用部材と同様に取り扱えるため、登録施工店は専門講習を受けるなどの必要なく、即座に同部材を使用する物件を扱うことが可能。
同社では、SE構法用耐力フレーム同等サイズの3倍程度のコストがかかるものの、性能は3倍以上であると評価。年間で全供給棟数の10%弱に相当する100棟での採用を見込むとしている。