NPO不動産女性会議(東京都千代田区、理事長:川本久美惠氏)は8日、カリスマ大家として名高い、安藤 泉氏((有)コンフォール代表取締役、東京都目黒区)を招いて第6回NPO不動産女性会議セミナー(会場:東京ウィメンズプラザ)を開催した。
セミナーのテーマは「カリスマ主婦の驚きの賃貸マンション経営術」。自らが経営・管理する賃貸マンションで、10年連続入居率99パーセントを誇る、カリスマ主婦・安藤 泉氏が自社物件の管理術、経営術などを2部構成で講演した。
1部は、経営のコンセプト、建物の管理・サービス、空室対策などを解説。マンション経営は、「入居者への快適な住空間の提供」、「キャッシュフローをよくする」ことの両立が重要と述べ、それに繋がる形で「建物の管理・サービス」のポイント説明した。安藤氏は「館内にオーナーが住んでいるなどの一見デメリットをメリットに変え、オンリーワンの住環境にしていくことが大切」と述べた。また、清潔感の維持、設備の新設追加なども賃貸建物自体が商品という概念を持ち、鮮度を保てば、長期入居者獲得つまり空室対策に繋がるとしている。他、専有部分修理工事は全額オーナー負担、入居者への感謝の意を込めた、竣工10年サービスなどを行ない、入居者とのコミュニケーションも大切にしている。
2部は、キャッシュフローを重要視した財務術・交渉術を紹介。これは、損益よりもキャッシュフローを重視し、帳簿上の利益と現金収入は違う点について解説した。「減価償却金と元金返済」の関係を独自にグラフにしたことで分かりやすくし、節税にも良い、悪いがあるということや黒字倒産などの危険性についても述べた。
安藤氏は「オーナーの判断や心がけで賃貸経営は大きく変わることをまず認識してもらいたい。長期入居者獲得のためにも各自、物件に合った方法を考えることが重要」と述べた。