ミサワホームホールディングス(株)は18日、連結子会社のミサワホーム九州(株)の過年度決算について不適切な会計処理があったとして、同社およびミサワホームホールディングスの有価証券報告書・半期報告書の訂正を行なうと発表した。
今回の処置は、ミサワホーム九州が、2007年3月期中間決算の会計監査において、監査法人から売上げ計上に問題があると指摘されたことが発端。本来は、翌期以降に売上げ計上されるべき物件である未完成物件を、工事が完了したものとして、売上げを先行計上していたもので、ミサワホームHDが過去5年間にわたり過年度の会計処理を調査したところ、同様の不適切な処理が見つかった。他の連結子会社については、不適切な会計処理は見つからなかった。
そのため、12月末を目処に、ミサワホーム九州、およびミサワホームHDの2001年度~2005年度の有価証券報告書と半期報告書につき、関東財務局(ミサワホーム九州は福岡財務局)に対して、訂正報告書を提出する。
ミサワホーム九州では、今回の不適切な会計処理について「株式上場会社としての目標達成という圧力とコンプライアンスに関する認識不足、社内監査体制の不充分さがあった」とし再発防止に向けての改善措置として(1)売上会計基準の徹底に向けた社員教育の充実(2)社内監査業務の強化(3)ミサワホームHDからの執行役員招聘による経営陣の刷新、などを挙げた。
また、ミサワホームHDも、再発防止策として(1)子会社の売上計上基準の徹底(2)子会社に対するグループ監査業務の強化(3)子会社の売上計上確認機能の構築、を行なっていくとした。なお、ミサワホーム九州については「重要な連結子会社で、当社の経営戦略において欠くことができない」とし、資本増強などによる経営再建のバックアップを図っていくとしている。