不動産ニュース / 調査・統計データ

2009/4/13

居住者の永住志向高まる/国交省、平成20年度マンション総合調査

 国土交通省は10日、管理組合や区分所有者のマンション管理の実態を把握する、マンション総合調査を実施、その結果を発表した。
 マンション管理に関し、基礎的な資料を得ることを目的に、約5年に1度、管理状況、居住者の意識等を調査しているもの。
 調査時点は2008年10月、管理組合向け調査対象数は4,522、うち有効回収数は2,167(回収率47.9%)、区分所有者向け調査対象数は9,322、うち有効回収数は4,599(回収率49.3%)。

 マンション居住の状況については、世帯主の年齢において、60歳代以上の割合が39.4%と増加(前回調査比7.8%増)、40歳代以下の割合が35.6%(同▲4.6%)と、居住者の高齢化の進展がうかがわれた。
 賃貸戸数割合は、20%超のマンションの割合が18.6%(同▲7.7%)と減少。空室がないマンションの割合も、43.8%(同▲9.1%)と減少した。
 また、いま住んでいるマンションに「永住するつもりである」と答えた人が49.9%(同6.2%増)と増加。居住者の永住意識が高まり、約半数の区分所有者が、マンションを「終の棲家」として考えていることがわかった。

 マンション管理と管理事務委託の状況については、駐車場使用料等からの充当額を含む月/戸当たり管理費の総額平均が1万5,848円(同3,283円増)、総戸数規模が大きくなるほど低くなる傾向がみられた。修繕積立金の総額平均は1万1,877円(同910円増)。
 管理費・修繕費を3ヵ月以上滞納している住戸がある管理組合は38.5%(同11.8%増)。完成年次が古くなるほど、また総戸数規模が大きくなるほど、滞納住戸がある管理組合の割合が高くなる傾向がみられた。

 建物・設備の維持管理の状況については、長期修繕計画を作成している管理組合の割合が89.0%(同10.9%増)と増加。計画期間25年以上の長期修繕計画に基づいて修繕積立金の額を設定している割合も36.6%(同16.9%増)と大幅に増加した。
 また、建替えの検討状況は、「具体的に検討している」が0.5%、「検討しているが問題が多くあるため検討が進んでいない」が1.4%。一方、「全く検討していない」が65.7%、「当面は改修工事で対応していく予定」が13.8%となった。

 管理組合運営等の状況については、トラブル(過去1年間)の発生状況において、「居住者間の行為、マナーをめぐるもの」が63.4%と最も多く、次いで「建物の不具合に係るもの」が36.8%、「費用負担に係るもの」が32.0%。一方、「特にトラブルは発生していない」は22.3%であった。

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