明和地所(株)は8日、2009年3月期決算を発表した。
当期(08年4月1日~09年3月31日)の連結経営成績は、売上高334億5,800万円(前年同期比▲38.8%)、営業損失174億 1,000万円(前年:営業利益74億4,200万円)、経常損失178億5,700万円(同:経常利益61億5,700万円)、当期純損失161億3,500万円(同:純利益36億3,600万円)となった。
一次取得者層をメインターゲットに、全社体制で営業活動を実施したものの、市況の悪化により引渡戸数が想定を下回ったほか、一部投資家向け売却契約が解約となるなどしたため、保有する棚卸資産の評価を厳しく見直した。
不動産販売事業では、販売所要期間の長期化などにより、引渡戸数は前期比▲62.6%の544戸となった。また、当期引渡し予定のファンド向け1棟売り物件の一部に、買主の資金調達難や破綻による解約が発生。契約解除後第三者向け売却活動を開始したが、新たな契約には至らなかった。
そこで、棚卸資産の評価に関する会計基準の適用に伴い、保有する棚卸資産の評価を厳しく見直し、197億3,100万円を売上原価に、8,400万円を特別損失に計上。一部竣工および近日竣工予定の物件(住宅3棟、オフィスビル3棟)を棚卸資産から固定資産に振り替えるなどし、売上高274億6,200万円(前年同期比▲43.2%)、営業損失178億4,800万円となった。
不動産賃貸事業では、棚卸資産から固定資産への振替実施に伴って積極的なテナント募集を実施。住宅3棟を満室稼動、オフィスビル2棟についてもリーシングを進めている。既存物件においても、稼働率アップにつとめるなどし、売上高19億6,400万円(同0.9%増)、営業利益8億4,500万円(同▲2.9%)となった。
次期の予想については、連結売上高385億円円、営業利益27億円、経常利益15億円、当期純利益9億円を見込んでいる。