

エス・バイ・エル(株)は21日、つくば工場(茨城県つくば市)にて、同社住宅の構造・性能を紹介するプレス向け見学会を開催した。
同社では、新築時はもちろんのこと100年を超えても劣化しない「いつまでも美しく強い住まい」を家づくりのコンセプトとしている。見学会では、これらの内容を実証する実験や説明、工場ライン全工程の視察が行なわれた。
同社の住まいは、独自の「木質パネル一体構法」を採用。同工法は、一般的な木質枠組壁(2×4)構造に用いられる釘打ちパネルではなく、木質接着パネルを使用、床と壁を一体化し、建物全体を強固な六面体の「箱」にしている。
また、建物の劣化を早める原因の一つとして、木材の含水率に注目し「壁体内換気システム」を採用。暖められた空気は上昇するという自然の原理を活用し、床下の乾燥した空気を壁体内を通し小屋裏まで上昇させ屋外へ放出するもの。これにより、構造躯体の木材を乾燥状態に保ち内部結露を防いでいる。
さらに、同社では08年9月に住宅建築工程を効率よく管理する「邸別パネル生産方式」を導入。邸別に建築部材を必要なときに必要な量のみ納入し、物流倉庫の余剰在庫を減らすことで、大幅なコスト削減を図っている。
なお、同社は「エス・バイ・エル長期優良住宅先導的モデルプロジェクト VerII」が国土交通省の09年度(第1回)「長期優良住宅先導的モデル事業」に採択されたと発表。
住まいの長寿命化を実現する国内初の高耐久化システム技術「LOOP」を開発し、09年1月から同社の住宅全棟を対象に提供できるようにしたことが評価されたもの。